サラッとした質感で肌なじみのいい「つばき油」。お肌や髪が潤いに満たされると好評です。商品を手がけているのは、京都・祇園に本店を構える「かづら清老舗」。現在、同社で若女将を務める霜降真代さんに、ものづくりへの想いを伺いました。
「かづら清老舗」とは
1865年(慶応元年)の創業時から、“女性の美”を引き立てるアイテムを提案しています。伝統技術を活かした髪飾りやかんざし、和装小物のほか、完全無農薬の「五島特産純粋つばき油」を製造・販売。つばき油を使ったヘアケア、スキンケアアイテムも多数展開しています。
「創業当初は芝居小屋の経営をしており、2代目が役者向けの髪飾りの販売を開始したと聞いています。つばき油の製造を始めたのは昭和の半ば頃。当時の4代目・霜降俊哉が自身の理念を体現したのがきっかけです。その理念とは、“美しい髪に美しい髪飾りを”。髪飾りを挿したとき、髪が美しければより女性が輝く、という意味です。髪を美しくするにはつばき油がふさわしいということで、1974年に九州・五島列島に自社の椿園と搾油工場を開設。以降、つばき油の製造・販売を行ってまいりました」
「おかげ様で、つばき油は多くのお客さまに支えられてきました。親子や三世代にわたってご愛用くださっている方もいらっしゃいます。つばき油で髪や肌のお手入れをする時間が、お客さまにとって豊かなものとなっていればうれしいですね。ご自身の肌や髪を美しく保ち、育てていくことは、“美しい暮し”につながります。我々は、そんな暮しを美しくする商品をご提案していきたいと考えています」
髪や肌だけでなく、
暮しも美しくする
「かづら清老舗」の製品がこちら
モードでシンプルな佇まいが魅力
「つばき油 デザインボトル」
WEBメディア「THE KYOTO」と、アーティスト・川上シュンさんとのコラボレーションで誕生した特別パッケージ。「五島特産純粋つばき油」をより幅広い層に使ってほしいという想いから、現代的にアップデートしました。
「通常の『五島特産純粋つばき油』は、発売時から変わらないクラッシックなデザインで、女性的。対してこちらは多くの男性にもご愛用いただいており、ギフトにされる方も多いですね。『インテリアになじむデザイン』『空間をおしゃれに見せてくれる』というご感想もいただいています」
「つばき油の原料は、五島列島で無農薬栽培されたヤブツバキの種子。椿を手もぎで一つひとつ収穫し、良質な実のみを厳選、独自製法で搾油しています。100%純粋な植物性のオイルで、天然保湿成分のオレイン酸を豊富に含んでいます。ベタつかず、サラリとした感触で、しっとりと艶やかなお肌や髪に導いてくれますよ」
こだわりの成分をぎゅっと凝縮!
「椿りっぷクリーム」
「抹茶・椿りっぷクリーム」
「かづら清老舗」で10年ほど前から販売している人気アイテム。つばき油のほか、広島県三次産のはちみつ、無農薬の五島ツバキ花エキス、荒れを整えるサクラ葉エキスを配合しています。
「『椿りっぷクリーム』のきれいなピンク色は貴重な天然の紅花色素によるもの。『抹茶・椿りっぷクリーム』には、京都の『柳桜園茶舗』の抹茶が配合されていて、目新しさと男性でも使いやすい形状がポイントです。お店では京都土産として買われていく方も多いですね」
メイク落とし、
ネイルケア、
お子様の肌に……
いろいろな使い方ができます。
潤いに満たされる時間
「私のおすすめの使い方はクレンジング。皮脂を落としすぎないので、洗ったあとのつっぱり感がないんです。妊娠中は、妊娠線予防にも使いました。100%天然成分なので、3歳、0歳の娘たちの保湿にも安心して使っています」
環境への思い
「当社の椿園・搾油工場がある五島市は、太陽光や風力発電といった再生可能エネルギーの普及が進んでいる地域。搾油工場でも2021年の10月から、再生可能エネルギーを導入しています。商品の原料となる椿も、そして製造の際に必要な電力も……すべて五島市のもので成り立っていますね」
「搾油工場では、地元の生産者の方々と協力して、廃棄物を極限まで減らすことを目指しています。ツバキの外側の果皮はすべて堆肥になりますし、実を圧搾した後に出る油かすは野菜農家さんのオーガニック栽培の肥料としてご活用いただいています。そうやって色々なものに活用して、これからもゴミを増やさない製造に取り組んでいきたいです」